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「性同一性障害」など性的少数者の人権、セクシュアリティの多様性、クィア論、男女共同参画などや、そうした観点に引きつけてのコミュニケーション論、メディア論など、ご要望に合わせて対応いたします。※これまでの実績などはお知らせブログにて

はるな愛は地球を救った!? [多様なセクシュアリティ]

一昨夜、ふと時計を見ると午後8時40分あたりだったので、思い立ってテレビをつけると、10チャンネル(関西地区ではよみうりテレビ@日テレ系)に合わせてみました。

ぃや、今年は『24時間テレビ』のマラソンを走るのがはるな愛ということで、何か後日コメントを請われたりすることもあるかも?…ということで(^^ゞ。

するとおりしもちょうど化粧も崩れて歯を食いしばった必死の形相のはるな愛が、まさにあと少しでゴールというタイミング。

事前の危惧では、本人自身「子どものころからスポーツは苦手だったので…」という旨を語っており、完走には黄信号という声も上がっていたところを、なんのなんの、よくがんばったじゃないですか!
スゴイです。

しかもちゃんと番組の放送時間のクライマックスに合わせて武道館に到着するところなど、さすが、彼女の関西人としての(^^)サービス精神というか、芸人魂を見たようにも思えました。


『24時間テレビ 愛は地球を救う』に関しては、まぁその趣旨には反対ではないし、チャリティの意義は認めつつも、つまるところ今どきのテレビのバラエティ番組が24時間ぶっ通し枠で放送されるだけであって、相応のメディアリテラシーで対処しないとなぁと、私は常々斜に構えて見ていたのですが、でもやはり、こういう場面に出くわすと、ちょっと感動的ですね。

特に、武道館内に入ってきたはるな愛が出迎えたお母さんと抱擁する場面は、はからずもホロリとしてしまいました。

お母さんはもはや“娘”の全部を認めて受け入れるという雰囲気、そしてゴール後のはるな愛いわく「ニューハーフとして産んでもらって、ありがとう」。

それは、すべてのありのままへの肯定です。

いやー、ヨカッタヨカッタ。

私自身、家族には自分のセクシュアリティを受け入れてもらい難い属性の持ち主ですから、よけいにこういう場面には弱かったです(^^ゞ。


そして、だからこそ、そんなある意味ハンディキャップを背負ってきたはるな愛が、このように公の場で課題に挑戦し、見事に達成したことは、すべての人々に生きる勇気を与えるものだったかもしれません。

それは確実に、地球の明日を、よりよい方向に変えていく可能性をもたらしていくことでしょう。


というわけで、ありがとう愛ちゃん(あいにく面識、やっぱりありません(^o^;))
生まれてきて本当によかったネ


(上記、ワタシが見た範囲以外の番組中では、いろいろ問題な場面もあったという話も出ているようですが)

 

ニューハーフと称されるにせよ、性同一性障害という診断を受けるにせよ、MtFトランスジェンダー、すなわち男性としての自分に違和感や苦痛を感じ、やがて女性としての生活に転換する人の多くは、このように子どものころからスポーツは苦手と語るケースが多いです。
てゆーか、スポーツが苦手であること自体が男の子社会で生きる際に苦痛をもたらす大きな要因のひとつになってしまうという構造があるんですけどね。

 


  

 


キュアサンシャインは男装の麗人プリキュアだった!? [多様なセクシュアリティ]

例の『ハートキャッチ プリキュア』で、ウワサの“キュア サンシャイン”が、いよいよ7月から本当に登場しています。

その正体は、私の事前のネタと大きく異なって、なんとあのトランスジェンダルな王子様キャラ@生徒会長が変身するという真相。

ある意味意外で、ある意味肩透かしな結果でしたネ。


ただ、日頃は男子用の制服を着こなして男性的な居ずまいを修練している生徒会長が、インパルシブな自我を解放した結果が、あのキュアサンシャインだというのは、なかなか意味深いかも。

そしてサンシャインの作画も、いわば“男装の麗人”による変身ということをふまえて、少し凛々しげに、例えて言えばオスカル的なテイストで描かれたりしています。

一人称が、日頃の「ボク」から、変身後は「ワタシ」に変わる点については、ファンの間でも賛否両論でしょうが、これについては、あくまでも「じゃぁワタシが、キュアサンシャインねっ!」というようにプリキュアごっこをする女子園児の言葉遣いに配慮した結果ではないかと、私は踏んでいます。


ともあれ、そんなわけで、なんと“キュア サンシャイン”とは、変身の前後で性別が変わるプリキュアだった! …と言えなくもないわけです。

いゃー、コレにはウエスターとサウラーもビックリ(^o^)丿

 

それにしても、昨今のアニメにおけるトランスジェンダルなキャラというのは、最終的に、「男性的」な自分も「女性的」な自分も、両方とも自分で自分を好き……という結論に至っていくのが、じつは新しいのではないでしょうか。

そういえば、『しゅごキャラ』シリーズにおける[なでしこ/なぎひこ]も、(主人公へのカミングアウトなどはないまま終わったものの)本人としては「どちらも本当の私」で答えが見つかっているようですし。
 ※原作コミックだと8巻の終わりのほう
 →アニメシリーズ内の“登場人物図鑑”のようなミニコーナーで紹介される際には「なぎひこ=じつはなでしこの本当の姿」のような表現になる場合もありましたが、これは限られた尺の中で効率よく事実を伝えるための便宜上の説明ととるべきでしょう。


往年の『ストップ!! ひばりくん!』のひばりくん――も、けっこう画期的でしたが――などは、専ら一方の性別だけが前面に出ている描かれ方でしたが、そういう意味でも昨今のアニメでは、ジェンダーの枠組みに、より縛られない自己像が、称揚されているとも受け取ることが可能です。


まぁ、「なりたい自分」の範囲が、性別の境界線を挟んだ、いずれか一方のエリアのみにとどまる人のほうが、じつは少ないってことだと思うんですケドね(^^ゞ

 


◎ちなみに自分で名前をつけられるハートキャッチ プリキュアでは、過去のプリキュア(他のシリーズではなく『ハートキャッチ』の物語中で…という意味)と名前がカブる可能性も否定できないので、ダークプリキュアが先代のキュアサンシャイン説も、消えたわけではないですね。
ただ、ここへ来て、むしろもしかして…と思うのは、逆にキュアムーンライトのほうがかつては悪の手先だったのが、ひょんなことから[イース→パッション]パターンでプリキュア化してしまったので、サバーク博士はやむなく代わりにダークプリキュアを「作った」…とゆーのはどうだ!?
あと、プロッサムのダーク化もぜんぜん残ってますネ。ダークブロッサムが「ナイトメア・ローレライっ!!」みたいにダークな技を出すところとか見てみたい(^o^;)

 

  

 


戦隊ヒーローの科学離れ [メディア・家族・教育等とジェンダー]

過日、『モンスター』について触れた(正式表記は英語で「monster」)アイドルグループ「嵐」ですが、昨今はますますブイブイ言わせてきていますね。

満咲も引き続きすっかりハマってますし。
(「佐倉智美の『智』って、大野智の『智』やナ!」…とか言ってくる(^_^;))

で、その「嵐」の先のシングルがなぜ『モンスター』だったかといえば、同時期に嵐のメンバーが主演するテレビドラマが往年の人気アニメ『怪物くん』の実写化で、その主題歌にもなっていたために、「怪物」→「モンスター」という流れだったということのようです。

◎今どきの子どもたちは、怪物くんの腕が伸びたりするのを見て「麦わらのルフィみたい」と逆に思うのか!?


ところでこの実写版『怪物くん』もさることながら、この時期のNHK朝ドラが、やはり往年の人気アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の原作者・水木しげるの人生に、その配偶者の視点からスポットを当てた物語(ゲゲゲの女房)でした。


……ということは!


もしかして、来年度の日曜朝の戦隊モノは、「怪物戦隊ヨウカイジャー」か何かなのでは!?

詳しくは知りませんが、企画会議で決定するのは、だいたい前年度の5月ごろと推察されます。
だから、その時期の流行りモノの影響は、けっこう大きいのではないでしょうか。

『魔法戦隊マジレンジャー』の前年の5月ごろって、たしかハリーポッターの映画やってたし。


まぁ、『怪物くん』や『ゲゲゲの鬼太郎』をはじめ、怪物や妖怪が人間を守って戦うという設定は、日本の特撮・アニメ界では珍しくないので、その要素を戦隊シリーズに取り入れるのも悪くはないでしょう。

変身~名乗り口上のキメゼリフは「はやく人間になりたい!」とか(^o^;)

 

いゃまぁしかし、本当に「怪物戦隊ヨウカイジャー」や、それに近似したモチーフが来年度において採用されるとしたら、戦隊シリーズの“科学離れ”が、ますます進行することになります。

従来、女の子アニメの「魔法」に対して、男の子アニメは「科学」を基盤にしていると指摘されてきた、その図式が、つまり昨今はかなり揺らいでいるということです。


振り返ってみると、日曜朝の戦隊ヒーローは、21世紀に入ってこのかた、純然たる現代科学のみに立脚しているヤツは存在しないですねぇ。

ちょっとまとめてみましょう。

 

[2010年度]天装戦隊ゴセイジャー
 →星を護る“天使”

[2009年度]侍戦隊シンケンジャー
 →漢字の気「モジカラ」を操るサムライ

[2008年度]炎神戦隊ゴーオンジャー
 →マシンワールドからやってきた“炎神”のパワーで変身
(自動車モチーフで一見すると科学っぽいものの、異世界からやってきた妖精とのコラボによる変身というのは、プリキュアと同じパターン)

[2007年度]獣拳戦隊ゲキレンジャー
 →拳法の修行によって「ゲキ」と呼ばれる気を操る

[2006年度]轟轟戦隊ボウケンジャー
 →伝説の“プレシャス”のパワーを活用
(現代科学のテクノロジーを基盤とするが、そこに“プレシャス”と称される、謎の古代文明の超科学や、その他魔法的な神秘存在の力をプラスしている)

[2005年度]魔法戦隊マジレンジャー
 →その名もズバリ【魔法】戦隊

[2004年度]特捜戦隊デカレンジャー
 →宇宙時代の最先端テクノロジー
(この中で唯一の<科学のみ>戦隊だが、逆に舞台設定が近未来の宇宙時代過ぎて、現代の科学技術のリアリティが、相対的に弱い立場にあると見ることもできる

[2003年度]爆竜戦隊アバレンジャー
 →パラレルワールドで独自進化した恐竜である“爆竜”をパートナーに、生体エネルギーの一種“ダイノガッツ”の力で変身

[2002年度]忍風戦隊ハリケンジャー
 →忍者による忍術・忍法という位置付け

[2001年度]百獣戦隊ガオレンジャー
 →精霊が動物の姿で実体化したパワーアニマルとのコラボ変身

 

いゃー、こうして見ると、思ってた以上にファンタジー系・その他非科学なものが多いですね。
厳密にはもうちょい精密な検証や、上記以前との比較も必要ですが、少なくとも上記以前では、科学系のモチーフがもう少し前面に出ていたし、いわゆる“巨大ロボット”が正確にはロボットではないという事例は少なかったように思えます。

男の子アニメと女の子アニメを分かつ軸線として、斎藤美奈子『紅一点論』では、「科学」/「魔法」の他に、「公」/「私」も指摘されていましたが、その観点から見ても、戦隊チームが公的な組織に属しているのは「特捜戦隊デカレンジャー」と「轟轟戦隊ボウケンジャー」だけで、あとはすべて民間人の立場で戦っていますね。
(宇宙警察の刑事として公権力を行使できるデカレンジャーに比べれば、ボウケンジャーも財団法人の職員に過ぎないので、民間企業の社員だった「獣拳戦隊ゲキレンジャー」と大差はなかったかも)


これはいったい、何を意味するのでしょうか???

まぁ子ども番組がむやみに男女で仕切られる状況が改善されるなら、その点はイイことですが、もっと単に子ども全般において、本当に“科学”がウケなくなっている……のなら、ある意味ゆゆしきことだという気もします。

 

……“はやぶさ”が帰ってくるのが、あと1ヶ月ほど早かったら、来年度は「宇宙戦隊」でイケたかもしれませんが(^^ゞ